まず「資産・負債・資本」で構成される、貸借対照表の構造を理解しましょう。
すでに述べたように、貸借対照表の左側の「資産の部」に記載されているのは、さまざま形に姿を変えた会社の全財産です。そのなかには、現金や預金のようにすぐにキャッシュとして使えるものもあれば、土地・建物や設備のように事業活動を行う根拠となっているものもあります。どういう種類の資産が、それぞれどのくらいあるかを把握しておくことが、経営活動を続けていくうえで重要なことはいうまでもありません。
そして右側の「負債の部」には、そうした資産を形成するにいたったお金を、どのようにして集めたかが記載されています。なかでも、なるべく早く返済しなければならない流動負債、長期にわたって返していかなければならない固定負債については、しっかり把握して確実な返済計画を立て、実行していく必要があります。その一方で、経営の元手である自己資本をできるだけ充実させ、経営の安定化を図る努力も必要です。 |
表面的な数字を見るだけではなく、各項目の内容をチェックしましょう。
貸借対照表は、会社の財産を知るうえで欠かせないものですが、そこに計上された数字には、時として思わぬ落とし穴がある場合があるので注意が必要です。
たとえば、商品や原材料の在庫量が適正かどうか(下記イ)の問題。経営を続けていくためには、つねに一定量の在庫を持っていなければなりませんが、順調に売れてこその商品在庫であり、製品づくりに活用してこその原材料在庫です。在庫を持つためにはそれなりの資金が必要であり、もしそれが眠ってしまっているようなことがあれば、資産どころか経営のお荷物にさえなりかねません。
このほか、不良債権化している売掛金がないか(下記ロ)、活用していない遊休不動産を所有していないか、現在の製品づくりには適応できない旧式の機械設備はないかなど、個々の項目をチェックしてみると往々にして問題をはらんでいる例が少なくありません。決算を機に、資産の内容を十分 |
左側(借方)で何がわかる?
借方は大きく「流動資産」と「固定資産」に分類されます。流動資産とは、現金や預金をはじめとする短期に運用できるもの。固定資産とは土地・建物をはじめとする長期にわたって運用するものを指します。また、繰延資産として、将来費用化される創立費や開発費などが計上されている場合があります。 |
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