とよなか企業探訪

新木工房

 
▲ 新木工房代表 新木 聡 氏

今回ご紹介します新木工房の代表、新木聡さんは、全国で唯一家具について専門的に学ぶ学校、飛騨国際工芸学園を卒業後、大阪市内の木工所勤務を経て2004年に池田市で開業、2007年に豊中市利倉に移転され、現在に至っています。北欧の機能的で美しい椅子に魅せられた新木さんが、デザインから製作まで一貫して手掛けているところが特長です。

●基本に忠実な、誠実なものづくり
新木工房では、新木さんが手掛けるオーダー椅子を、「real basic design」というブランド名で展開しています。
新木さんは自らの作品を作るにあたって、職人としての基本に忠実であること、機能的であること、お客様に誠実であることを大切にされており、そのコンセプトを表す言葉として、「real basic design」と命名された、とのことです。
椅子のオーターがあった際は、使う目的のみならず、どのような部屋で、どのような用途に用いるか、等詳しくヒアリングした上でラフスケッチに仕上げてから見積を出し、納得いただいてから製作に移るため、納期は2か月程度かかるもののお客様の満足度は高く、今のところ新規オーダーはほとんどが口コミによるものとなっています。


▲ 2021年春の新作「藤のスツール」

●「技術」も売れる工房へ
新木工房さんは、これまでもカフェや建築家等からの依頼も多かったことから、BtoBの売上も多くありましたが、平成30年に小規模事業者持続化補助金の採択を受けたことで、受注する仕事の内容に変化が出てきたそうです。
プロカメラマンによる写真等も使いWEBサイトをリニューアルしたところ、他の木工所で断られるような複雑なデザインであったり微細な加工が必要であったりする特殊な家具の試作依頼が増え、それがご自身の技術力と評判双方の向上につながり、さらに技術的に難度の高い製作のアドバイス依頼につながるなど、オーダー椅子のみならず「技術力」も売れる状況になっているとのことで、現在の売上の6割をBtoBが占めるようになりました。

●今後の展開について
新型コロナウイルス感染拡大の影響で展示会が激減したため什器等の依頼が減少したものの、自宅で過ごす時間が増えて椅子の張替えや新規製作の依頼が増えたことから、昨年は影響は限定的だったものの、最近では原材料費の高騰等も続いており徐々に利益に影響が出てきており、新木さんは今後、これまでどおりの口コミも大切にしつつ、Instagramでの広報にも注力して専門性や技術力をアピールして新たな受注を狙っていきたい、と考えておられます。また、長期的には椅子職人が減少していく中、自らの技術を動画や資料として残し、技術の継承や地域貢献にも繋げたいとの想いもお持ちです。
「おうち時間」やテレワークの増加など、椅子に座る時間が増える中、「あなたが使いやすいように」ひとつひとつ丁寧に作られる機能的な椅子にご興味を持たれた方は、ぜひHPまたはInstagramをご覧になってみてください。

新木工房

■代表 新木 聡 氏
■事業内容 家具製造
■所在地 豊中市利倉1-13-25
■TEL 06-6862-8053
■従業員数 1名
■ホームページ https://realbasic-design.com/
■Instagram https://www.instagram.com/satoru_shinki/
BACK NUMBER

このページをシェアする

<お申込み・お問い合せ先>

豊中商工会議所  〒561-0884 豊中市岡町北1-1-2
TEL 06-6845-8001

その他情報

読込み中です...しばらくお待ち下さい