とよなか企業探訪

▲ 目立つコロッケの被り物は和田社長の必須アイテム

●コロッケひと筋の専門会社
合同食品は昭和58年に大手メーカー専属コロッケの工場として操業を開始し、他のメーカーへのOEM供給、スーパーや惣菜・弁当業界などへ販路を拡げてきました。
その過程で厳しいコスト圧力、多様な要求基準に合うよう技術を磨き、ノウハウを蓄積し、揚げ損じが少なくて冷めても美味しい独自のコロッケ理論を構築。
近年は「脱・食品添加物」を目指して、「人と自然に優しい食」として新しいコロッケ作りにチャレンジしています。
「私はもともとITの世界で仕事をしていて食べ物にはあまり関心のない人間でしたが、畑違いの私が父親の経営するコロッケメーカーを継ぐことになってから食に関心がわき、いろいろと学んだことがきっかけでした。
コロッケって外から見ればほぼ同じように見えますが、中身の組み合わせは自由自在、そして考えるアイデアは無限大！夢の食べ物なんです。」と平成14年に継承した和田友宏社長は、就任時より人員2倍、売上4倍の企業に成長させてきました。



●無添加ブランド「magoコロっ」
合同食品が注力する無添加コロッケは、主に国内産材料を使用し、食品添加物を一切使っていません。
家庭で作るような素直な味で、ひと口目のインパクトより、食べ進むうちに素材の味を堪能できる味わいを大切にしています。
「創業時にはない新しいコロッケを作ろうと試作を繰り返しました。無添加であることは、安心できるというだけでなく、より自然だと感じます。本来食べ物とは人を健康かつ幸せにするもので、それは自然な状態で育まれた材料で作ることが理想的だと思うのです。食べたものが人の身体を作り、心を作ると私は信じています。」と和田社長。
令和2年に豊中岡町桜塚商店街にオープンさせたのが直営店「magoコロっ」。
注文ごとに無添加コロッケを、厳選した米澤製油のなたね油でカラリと揚げて提供しています。
看板コロッケは店名と同じ「magoコロっ」で、季節限定メニューなど約20種類の揚げたての美味しさを実感することができます。


▲ 直営店舗の「magoコロっ」（豊中市中桜塚）

●食の安心一貫システムを構築
30年以上にわたるコロッケ製造と高付加価値コロッケへの挑戦で、当社にはあらゆる素材をコロッケ化するレシピやノウハウと量産化する技術・経験が蓄積。それらを活かして、何か地域や社会に貢献できないかと模索してきた結果、全国の地場産品を使ったご当地コロッケの開発や、飲食店の看板料理のコロッケを製造受託するODM事業にも取り組んでいます。
令和2年に移転した新工場では生産量が1日12万個、年間3千万個の規模に拡張し、衛生的で無駄がないクリーンな工場を実現。ISO9001と大阪府食の安心安全認証も取得しています。和田社長が夢とする、川上（農業）〜川下（店舗）までの「食の安心一貫システムの構築」に向けて着実に進化している会社です。