ちょっと気になるあのお店

御菓子司 庵月(有限会社庵月堂)


▲オーナー兼クラフトマンの伊藤氏

●心斎橋での開業から70年、素材と製法にこだわる老舗和菓子店
大阪心斎橋・周防町通り(通称「ヨーロッパ通り」)の、石畳や街灯が続く、雰囲気のある街並みの中で、周りとも調和しつつ和の佇まいを見せる店舗が、今回紹介する「御菓子司 庵月」さんです。
昭和24年に心斎橋で開業、昭和30年に法人化し、現代表である相田耕二さんで三代目となる、老舗で、心斎橋の本店、大丸梅田の支店、ネットショップのほか、三越伊勢丹、高島屋、阪急、阪神、東急と、多くの主要百貨店とも取引を持っています。
現在も心斎橋の本店で毎日製造にこだわっており、商品は全て自家製造されています。
たとえば、最近は餡を専門店から仕入れているお店も増えてきているようですが、庵月さんでは、その時の小豆の状態を見ながら微調整し、粒餡も漉し餡も日々こだわって作られている、とのことです。

●一番人気の「栗蒸し羊羹」をはじめ、季節の御菓子を提供
和菓子といえば、季節の移ろいを感じさせる繊細さも魅力のひとつ。
庵月さんも、季節を感じる御菓子を大切にされています。春先はムラサキハナインゲン豆をふんだんにつかった「花豆羊羹」、夏には、見た目も涼しい「氷まんじゅう」や「わらびもち」、そして秋冬限定商品として、同店の看板商品ともいえる「栗蒸し羊羹」を提供しています。
庵月さんの栗蒸し羊羹は非常に栗が多く、「どこから切っても栗」といえるほど。また、栗甘露煮の炊き具合にもこだわっており、甘すぎない上品な味わいが人気です。
また、通年商品として、求肥と餡と最中のバランスがおいしい「庵月最中」、自然薯の下処理から全て自社でこだわって作る「蕎麦薯蕷饅頭」も人気です。


▲ 一番人気の栗蒸し羊羹

●今後の展開について
近年は、接客力向上のため教育にも力をいれており、新入社員に外部の研修機関でのマナー研修も受けさせるなど、職人であると同時に社会人でもあることを意識させるように人材育成に取り組んでいます。
一方、味については妥協せず、昔からの製法、昔からの味を守っていきたい、とのこと。
また、相田さんご自身は海外の催しにも積極的に出向くなど意欲的に活動されていますが、昨年からは後継者の育成など次代の世代交代に向けて取り組み始めています。
昔ながらの良いものを将来にも残していきたい、そういった想いを感じる取材でした。


▲落ち着いた佇まいの店舗

御菓子司 庵月(有限会社庵月堂)

■所在地 大阪市中央区東心斎橋2-8-29
■TEL 06-6151-5215
■ホームページ http://www.angetsu.co.jp/
■営業時間 12:00~19:00、日曜休
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