今月のキーパーソン

▲豊中商工会議所専門相談員 オフィスA Plan “入り口”アドバイザー　知恵の和会 主宰 荒井 知恵氏

●ご経歴は?
「すべてのビジネスは〝入り口〟から3歩で決まる！」をモットーに〝入り口〟アドバイザーとして活動しています。
大手家電メーカー貿易商社の北米営業所で10年間勤務し、その後勤務した工務店では営業、事務、人材育成、時にはコーディネートや現場管理と幅広い業務に携わりました。
大企業の良さ、中小企業ならではの良さを経験出来たことが、大学生の就職活動支援や企業の若手社員定着支援に活かされています。
また「知恵の和会」という自主運営の士業の会を主宰し、トラブルになる前に身近な専門家に気軽に相談できる仕組みを作り、年に数回交流会や勉強会を開催しています。

●支援の得意分野は?
信頼関係の基盤となるコミュニケーション、特に説明力や営業職の強化につながる「ビジネス雑談力」です。
若手社員への研修だけでなく、その育成や定着を担う管理職の承諾力やコミュニケーション力アップは重要と考えています。

●心掛けていることは?
誠実、成長、感謝を大切にしています。
クライアント様の成長が自分の成長につながりますので、楽しみながら自己成長したいと思っています。

●会員事業所の方にお伝えしたいことは?
「若手は〇〇に違いない」と決めつけるのは大きな間違いです。
どちらが正しいかではなく、違いを知り尊重することが信頼関係を築く基本です。
若手社員の定着の決め手は生き生きと働くベテラン社員です。
だからこそしんどい思いをしている管理職の支援が急務であり、好循環の決め手となります。

●印象的なエピソードは?
ある企業の支援において会議でほとんど発言しない課長職の男性と個別面談させていただきました。
ベテランで優秀な方でしたので「本当は社内の部下の若手社員は色々とあなたに教わりたいのに、話しかけることに気を遣っている」とお伝えし、以後会議で毎回1回発言することを続けて貰いました。
その結果、若手だけでなく同世代の社員からも頼られる存在となり、それが社内の底上げにつながりました。
その変化に社長が一番驚いておられました。
社内だけでは停滞し澱んでしまう関係性が、外部の意見が少し入ることで好転したことから、企業内での個別相談が有効だと確信しました。

●人生の転機やターニングポイントは?
未経験であった建築業界に携わったこと。
事務職を希望し入社しましたが、持ち前の好奇心で職人さんに教えてもらいながら勉強できました。
「自分が出来ることは何なのか、相手と良い関係性を作るためにはどうしたら良いのか」を考える習慣が付き、お客様と職人さんが友達のように信頼してくださった時は、本当によかったと感じました。
伝え方、相手に寄り添うこと、自分以外は全員師匠という考えを学べたことが、今の仕事に活かされています。